心理学系の学科の就職について(不安な点)

前に、心理学関係の学科の就職について、心配している方がいたので、大丈夫という意見を書いておいた。しかし、よく考えてみると、一つだけ不安な点が出てきた。

私の感じる不安というものは、価値観の相違である。もう少し言えば、営利的な企業活動に対する否定的な考えである。この否定に関しても色々なパターンがある。まず、経済学などの学生は、お金という数値で表せるものでの評価ということに、基本的に合意することが多い。しかし、心理学などでは、数値化できないものを重視し、数値を軽く見る場合もある。さらに、金銭的なモノの評価も低い場合もある。

例えば、市場に評価などでも、価格面での均衡を考える。従業員の評価に関しても、まず金銭ということで給与額や賞与の話になる。しかし、心理学なら人間関係を重視するだろう。

このような、価値観の相違が一つの障害になることもある。このような障害は、自分たちが意識することで、相手の価値観を理解し、合わせることができるようになる。こうした対策ができれば、心理学の出身だからと言って、恐れることはないと思う。

昔の話であるが、ソ連崩壊までは、日本の大学の経済学の多くは「マルクス経済学」であり、資本主義経済には否定的な教育すらあった。それでもたくさんの学生を採用し、しかも今の会社の幹部になっている人間もいる。このような事例もあることは知っておいてもよいと思う。