納得されやすい話の仕方

説得力のある話方には、単なる論理的と言うものを超えるものが必要である。特に、日本語のコミュニケーションでは、高度の文脈依存性があり、話題の舞台を共有しているという、暗黙的な前提がある。従って、日本語の論理展開は、西洋的な三段論法より、以下の形が多い。

XXはYYである。
YYならばZZであるということは、当然のことである

このためには、YYと言う言葉のイメージがしっかりしていないといけない。逆に、記号の独り歩きによる混同も避けなければならない。例えば、ある火山災害の時に、自衛隊を救難派遣した。そこで、装甲車を出したが、『戦争用の車両』を出したということで、非難した評論家がいた。このような人は、『戦闘用』と言う言葉だけに反応したのであり、実際に火山弾などが降ってくる、危険な地域における防弾車両の効用を、考えていない発言である。

このような発言を、地に足がついていないというが、現実の状況と記号の関係は、抽象のレベルをきちんと見ながら評価する必要がある。このような抽象度の扱いと、前提条件の確認をきちんと行えば、説得力のある議論ができる。