文系の学生の就活について

近頃、大学の文系学部を減らすという話を聞く。これには、ある経営コンサルタントの意見などが影響しているらしい。彼の言うL型大学と言う話には、実学志向と言う大筋には評価すべきものがあるが、教える内容に関しては、今一と言う感じが強い。

企業で社員教育をしてきた経験から言えば、変な実用に走るより、三段論法によるきちんとした論理の組み立て方などの、基礎教養をしっかりさせてほしいと言う想いが強い。もっと言えば、マックスヴェーバーの、文化の比較手法などの考え方を理解させ、応用できるようになってほしいと思う。

さて、この話で私が腹立たしいのは、大学側からの反論が弱いということである。自分たちの教えていることが、しっかりした考え方を作るのに役立つか、しかもそれが現実の世界でも、ものごとを考える基礎となる。このようなことを、しっかり言えないのだろうか。

実は、私が就活で指導した子の経験でも、学生時代に学んだことを、仕事で生かすという観点で、エントリシートなどに書けていない子を見受けた。

本当の総合職と言うならば、広い視野で情報を集め、強靭な論理性で議論して、提案をまとめる力は必須うだと思う。そのために、文系の教養は重要だと思う。